通知表で「1」がつくと大変! ということは知っているけど、なぜ大変なのか、知らない人が多いようです。理由が分かっていると、勉強しようという気が少しでも起きるかもしれないですよね。通知表「1」の影響を説明していきます。
2021年から「1」や「2」が増えた?【
この記事を見ている人は、「1」を取ってしまった人が多いのではないかと思います。心配になってこの記事にたどり着いたのでしょう。
そんな成績「1」なのですが、気になることを某大手塾の先生から聞きました。
『「1」が多くなっている気がする。少なくても、学力から考えて明らかに「1」ではないくらいの生徒でも「1」がついている』
学校の先生の発言ではないので、「1」が増えた断定はできませんが、2021年から通知表の付け方が変わったのは事実です。
なぜこういったことが起きているのか?
2021年度から成績のつけ方が変わっているからです。学習指導要領の改訂により、成績のつけ方も修正され、定期テストの点数や授業態度、提出物だけではなく、授業の振り返りやグッループデスカッションやレポートまで成績に反映されるようになりました。
授業の振り返りは、「自分の課題を見つけ、どう修正し、次回からの勉強に生かす」のか毎回考える必要があります。なかなか中学生にはレベルの高い要求がされています。
この変更が、新しい基準で評価される内申点への違和感かもしれません。
埼玉県高校入試で「1」はどう影響するか
私立高校入試と公立高校入試では「1」の影響の仕方が異なります。
【私立高校入試の場合】
中学3年生1学期から2学期の成績に1や2があると確約が出せない私立高校が多くあります。そのため、私立高校の受験に合格することがとても難しくなります。
確約とは、受験前に私立高校と家庭で、合格の約束のようなものをする仕組みです。関係するのは、3年の1学期と2学期のみの成績(1・2年生の成績は入試にほとんど影響ありません)で、9月から12月の間に私立高校主催の個別相談会に参加し、私立高校が提示する内申点の基準に到達しているかの確認を行います。
確約がもらえないと、私立高校の受験に合格する可能性は極端に低くなります。詳しく知りたい人は私立高校の仕組みについての記事をご覧ください。
内申点を合計したら基準に達している、北辰テストの基準で達しているから大丈夫などと安心していると、内申点に1があって確約が取れないという落とし穴にはまってしまったということも。(2があっても確約が取れないことがあります。)
確約が取れないと、埼玉県の私立高校の入試は合格しませんから、私立入試における「1」の影響はとても大きいと言えます。
3年生の1学期で「1」を取ってしまっていたら、2学期で「1」をなくせば、確約は取れるようになるので、1回取ってしまったからといってあきらめないでください。
【公立高校入試の場合】
公立高校入試は、受験当日の点数+内申点(1年生〜3年生)で合否が決まります。
そのため、単純に内申点が低いと、受験での点数が低くなります。そして、合格するためには、より多く受験当日に点数を取らなくてはいけなくなります。
公立高校入試の詳しい説明はこちら
私立高校入試と比べて、「1」があると合格できる可能性が極端に低くなるということではありません。しかし、内申点が1でも高い方が入試に有利になります。
学校の内申点を上げる方法
成績は以下の3つの観点からつきます。
・定期テストや小テストの点数
・学んだ内容のグループディスカッションやレポート
・振り返りのレポートやノートの点数(授業態度も)
この3つの項目で高い評価を得ることで、内申点を上げることができます。
定期テストは出題内容を把握し、教科ごとの対策を時間をかけて行いましょう。
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グループディスカッションは話すことが苦手な人でも、プリントや参加しようとしている姿勢を先生は見ています。積極的な姿勢を示すようにしましょう。
振り返りのレポートでは、その授業で学んだこと、自分の課題、課題解決方法などを書くようにしてみてください。レポート内容が「凄かった」「面白かった」など、ただの感想文にならないようにすることを意識してください。
また、当然授業中の態度も関係するので、先生に積極的な姿勢が伝わるように姿勢を正して、挙手・発言を増やしましょう。
まとめ
「1」があったとしても決して「行く学校がない」という状況にはなりません。公立高校で倍率の低い学校であれば、合格できる可能性はあります。
しかし、私立高校の入試では難しいこと、倍率の高い公立高校では内申点が低いと不利になるということを知っておいてください。
出来ることを、出来る時に対策するようにしましょう。