漢字の勉強は高校受験や学校テストで欠かすことが出来ません。
しかし、漢字の勉強が苦手な人が少なくありません。そういった人を見てみると、漢字の勉強の仕方が間違っているなと感じることが多いです。
そこで、この記事では正しい漢字の勉強方法と、なぜ漢字を勉強したほうが良いのかという、漢字の勉強するメリットをお伝えしたいと思います。
目次
漢字を勉強することの効果
語彙力がつきます
漢字を覚えることの最大の効果は、語彙力(ボキャブラリー)がつくことです。
語彙力がつくと、読解問題の成績も向上します。
文章を読むときに、知らない言葉が少なくなるからです。知らない言葉が少なくなれば、文章を読み進めるスピードはアップし、文章も理解しやすくなります。中学生が小学生の文章を読みやすく感じるのは、語彙の違いによるものです。
文章を読む速度が速くなり、設問に十分に時間を使うことができ、文章を理解する能力が向上しているので、正答率は上がります。
また、言葉の知識は他教科にも良い影響をもたらします。
そのため漢字は意味も一緒に勉強をした方が効果的です。(具体的な勉強方法がは後述します)
テストで安定した得点源になります
定期テストや模試、入試問題では安定した得点源となります。
国語は読解問題が点数の割合の多くを締めています。そして読解問題には、得意不得意が大きく関係してきます。
しかし、漢字は知識なので、覚えていれば解けます。
このように安定した得点源を確保しておけば、最低限の点数が約束されるので、大きく崩れることはありません。
国語が苦手な人は、漢字を完璧にすることから始めましょう。
検定をとることができる
漢字はたくさん覚えると、漢字検定をとることができます。
入試で加点されることもあるので、漢字の勉強を進めるとき、漢字検定を目標にしても良いかもしれません。
勉強はじめに最適
急激に体を動かすとケガをしてしまうように、頭を使うときにもウォーミングアップが必要です。
いきなり難しい問題を解こうとすると、すぐに集中力が途切れて勉強を中断してしまいます。
勉強のはじめは、負担の少ない勉強からにすると良いと言われています。
負担の少ない漢字勉強は、勉強のウォーミングアップに最適なのです。
漢字の効果的な勉強方法
漢字を勉強するとき、とにかく書けばいいと思っていませんか?
英単語もそうですが、ただ書くだけというのは、やめましょう。
確かに、書いて覚えるということは、運動神経を使って覚えるということなので、正しいです。しかし、使い道を間違えている人が多いです。
そのため、漢字の勉強がめんどくさくなって、漢字が嫌いになっていくのです。正しく効果の高い勉強をすれば、負担も少なく済み、どんどん漢字を覚えられるので、漢字勉強が楽しくなります。
それでは手順を追って説明していきたいと思います。
手順①読みを覚える・意味を確認する
いきなり書き始めるのではなく、まずは読みを覚えます。これは単語カードなどに書くと覚えやすいですね。
ここで絶対にやってほしいことは、熟語の場合は意味も確認し、一語の場合は使い方も確認することです。
例えば「納税」という漢字は、「税を納める」という意味です。「のうぜい」は書けなくても、「税」と「納める」は書けるという人は、あとは組み合わせるだけですよね。このように意味をおさえることが出来れば、書ける熟語が多くなります。
他にも「感心」は「すぐれたものとして感じて(感動して)心を動かされること」という意味です。また、「関心」は「興味を持つこと(関わるものに心ひかれる)」と考えることが出来ます。
このように同音異義語にも対応できます。
そして、「感」も「関」も「心」も、難しくない漢字ですよね。読みと意味わかれば、書けるようになる熟語はたくさんあります。
手順②初めての漢字は漢字練習
受験勉強のための漢字勉強の方は読み飛ばしてください。
初めての漢字も、まずは読み方と意味と使い方をおさえましょう。
それから漢字の形を覚えるために漢字練習をします。漢字練習の目的は、漢字の形を身に付けることです。止めや払い、書き順を意識して書き取ります。
目的は、漢字の形を覚えることですから、形を覚えている漢字であれば、何度も書き取り必要はありません。
手順③覚えているか確認
まず漢字をみて10秒以内に読みを思い出せるか確認します。出来なかったら、読みを確認して、同じことを繰り返します。読みの確認は書き取る必要ありません。
次は書きです。読みをみて、漢字を書けるか確認します。ここでは、必ずノートにその漢字を書いてください。実際に書かないと、あいまいにしてしまう可能性があります。
絶対に書いて確認しましょう。そして、書けなかった漢字は、運動神経に記憶させるため、ここで数回漢字の書き取りを行います。
そして、もう一度読みを見て漢字が書けるかチェックを行います。
ここまでが1回の漢字勉強でやるべきことです。
手順④週末にまとめて確認
週末には、覚えた漢字をまとめて確認します。手順③と同じようにしてください。
そして、覚えていない漢字はこれも手順③と同じように数回練習して、覚えるようにします。
おまけ:おすすめ教材
基本的には学校のドリルなどで十分かと思いますが、苦手な人は一冊持っていても良いと思います。一冊やり切ることで自信もつきます。
私が実際に生徒にやらせてみ良かったと思う3冊を紹介します。
高校入試すべてに対応しています。これが出来たら漢字は安心です。また、熟語には意味がついてみます。これは意味を理解するには便利ですよね。レベルが標準から応用なので、まずは簡単なものからという人は1400語もあります。
②【無料アプリ対応】高校入試 でる順ターゲット 中学漢字・語句・文法1500 四訂版 (高校入試でる順ターゲット)
高校受験定番、旺文社の「出る順」シリーズです。やはり、全ページフルカラーとなっており、勉強しやすい仕様となっています。ただ、漢字の量がもう少しあっても良いかなという印象を持つかもしれません。
③中学1〜3年 10分間復習ドリル 漢字・語句: ググッと学力UP!
10分と時間を区切りやすく、勉強の出だしにはちょうど良いですね。ただし、小学生で習う漢字も復習したいという人は物足りないかもしれません。
さいごに
さて、ここまで漢字の勉強の効果と勉強方法をお伝えしました。これで効率の良い勉強ができると思います。
しかし最も重要なことは、続けることです。すべてを一回で覚えることは出来ませんし、漢字は量が多いです。
1日や2日で終わるものではありません、なるべく早くから始め、コツコツ続けることが大事です。