その他教育情報

【注意喚起・転塾検討材料】大手塾の闇を紹介します

 

筆者はこんな人。

中規模塾から大手塾に転職。どちらも教室責任者を務め、中学受験から高校受験を担当。現在、塾は辞めて別の教育関係の仕事に従事。本業とは別に高校受験コンサルタントと家庭教師を行っています。

さて、そんな中小規模塾も大手塾も教室責任者として仕事してきた筆者から見た、大手塾の闇を紹介します。

もし、大手塾に通っていてモヤモヤしている人の参考になればと思います。

カリキュラム絶対主義の大手

某大手塾はカリキュラムが神様なので、ここから遅れる事は許されません。

つまり、クラスによる強化するべき単元や、時間をかけるポイントは別々のはずなのに、勉強が得意な人から苦手な人まで、一律に授業を行なっているという事です。

勉強が苦手な子に合わせるとカリキュラムが間に合いません。そのため、当然ついていけなくなるわけですね。

これで上手くいっている塾もあります。

例えば、有名私立高校に受験する学生が集まっている塾では、ガンガン進めて、勉強が得意な生徒(そのスタイルについていく生徒)はどんどん受験に必要な知識を身につけて入試に合格させます。もちろんついていけない生徒もいますが、塾の特色がわかっているため、初めから覚悟はしています。

しかし、そのようなブランドでもないのに、とりあえずカリキュラムだけ進めている塾は、入塾時に思い描いたプランとかなり乖離します。覚悟もできていないので、「こんなはずでは・・・」「思ったように成績が伸びない・・・」となってしまうわけです。

実は多い大手に多い学生講師

私が働いていた大手塾の授業では、中学生対象の授業が英国数理社の授業が、2クラスに分けられ全部で10コマありました。

さて、社員と学生講師の授業の割合はいくつだと思いますか?

答えは、社員が2で学生講師8です。

なんと、社員が入らないクラスも存在します。そのため、面談や進路相談も大学生が担当することもあります。

ちなみに、大手の前に務めていた塾では、社員10時間講師の割合は半々くらいです。もちろん面談は全て社員が担当します。

教室規模や環境にもよりますが、大手塾は大学生講師でも、面談や学年の責任者になれるような制度が整っています。教室数は多い割に社員が少ないので、ランクや賃金を上げて、学生時間講師を多用します。

別に学生でもいいじゃないかと思われますよね。

確かに、学生でも力のある講師はたくさんいます。

問題は社員が入っているかどうかです。学生だけだとやはりリスクがあります。

学生講師が多いとダメな理由をお伝えしたいと思います。

一つ目は担当が安定しない可能性があるからです。

例えば、基本的に学生は1年で103万円以上稼ぐことができません。そのため、授業に入る日数を10月11月で調整します。2学期の中間や期末テスト前にその先生が授業に入れないケースがあります。

また、学業優先ですから、他の理由で授業を休む学生も少なくありません。

せっかくいい先生に出会えたとしても、その先生に担当してもらえなかったら意味ないですよね。

二つ目は社員に比べるとできることが少ないからです。

社員は面談や補習などをどんどん行いますが、学生にはそれは難しいです。賃金の問題や取れる時間の問題などが理由です。やはり社員は強いのです。

何度も繰り返しますが、すごくレベルの高い学生時間講師もいます。きちんと社員と相談して面談や補習を行ってくれる講師にも出会ったことがあります。

しかしそのような人にはなかなか出会えません。

職場の環境がヤバい大手塾

大手塾の職場の環境はヤバいです。残業や休日出勤は当たり前、過労死も出ています。

あっちの仕事もやらなくてはいけない、こっちの仕事もやらなくてはいけない・・・。そんなヤバい環境の中で、本当にお子様一人一人ときちん向き合えるでしょうか。

そして、大手ほど売り上げ重視の体制です。「無駄だな」「効果薄いな」と思う講座も売らないといけません。後で、ノルマを達成していないということで上司からお叱りを受けますからね。

まだパワハラ体質の残っている塾もありますから。

私も大手塾で働いていましたが、保護者生徒との関わりの時間が少なくなり、いつの間にか仕事はこなすものとなっていました。これでは失礼だと思い、大手塾は退社しました。

大手塾は中小塾と異なり、情熱を持って主体的に取り組むというより、仕事を膨大に与えられて行っているという印象を持ちました。(個人の感想です)

とは言っても小中規模の塾もやばい

小中規模のヤバい塾もあります。

管理する人がいないので、授業料の高すぎる塾であったり、それこそ学生がサークル感覚で行っている塾であったり。

悪質な塾にご注意ください緊急事態宣言が解除され、今年は勉強内容も大変そうだから塾を探さなくちゃというい方も少なくないと思います。 世の中に...

塾選びはどうしたら良いのか?

目指すレベルにもよりますが、偏差値45〜60ならば、地域で信頼の厚い中小規模の塾が良いと思います。60以上は目指す高校によって頃なります。

中小規模の塾は大手から独立した人が人が設立した塾や、転職してきた人が多いです。大手ではできなかったことをしてくれます。

また、人にはよりますが熱量を持って対応してくれる先生が多いです。

私が大手塾に勤める前に働いていた塾は、小規模ではありましたが、補習を行ったり、保護者の方とたくさんお話ししたり保護者生徒と関わる時間が多く、大手よりご満足いただいていたという声が多かったです、

他にも私が住んでいる地域でも、大手より個人経営の塾の方が盛り上がっています。止まっている自転車が多いです。(繰り返しますが、個人経営のハズレ塾には十分にご注意ください)

つまりベストは小中規模の信頼のある塾です。

ハズレ塾に通ってる人はどうすればいいの?

一つ目の方法は塾を変えることです。

中学1、2年生であれば今すぐ辞めましょう。そして偏差値の高い人が集まっている、成績が上がっている、信頼のある塾に通い直しましょう。

二つ目は、家庭教師や受験コンサルタントを利用する方法です。中学3年生であったり、辞めにくい状況であれば、これらを併用することを勧めます。

大手塾に良いところはあるのか?

あります。

前述しましたが、偏差値の高い私立高校対策に特化した塾など、需要と供給がマッチしている事もあります。中小規模の塾では、この辺りは弱点になっているのも事実です。

また、中小規模に比べてコンプライアンス対策が取られていたり、受講システムが整っていたりする面も良い点と言えます。

しかし、それ以外は熱意のある中小規模塾に負けてしまいますね。

ぜひ塾選びの参考にしてみてください。