「確約が取れたら北辰テストは受けなくて良いですか?」という質問をよくいただきます。
私立高校を単願としている学生は受ける必要はありませんが、公立高校を第一志望としているのであれば、1月まで受けることを勧めます。
北辰テストを受ける理由の一つは、確約を取ることです。しかし、他にも北辰テストを受けるメリットがあるので、そちらも考慮した上で北辰テストを受けるか受けないかは判断すべきです。
北辰テストを受けるべき理由を紹介していきます。
入試問題演習になる
北辰テストは入試演習に最適です。
北辰テストの良いところは、学校で習っているであろう範囲内で入試問題に近い問題を作成してくれることです。
過去問題だけで対応しようとすると、どうしても習っていない単元や語句などが出題されて、やる気が損なわれることもあります。(それでも過去問題をやる必要はありますが)。
また、どうしても入試の過去問題だけでは数に限りがあるので、たくさん練習しようとするのであれば、北辰テストや北辰テストの過去問題が有効となってきます。
さらに、1月の北辰テストは「学校選択問題」の形式と「学力検査問題」の形式を選んで受検することができます。特に学校選択問題は過去問題の中でも数年分しかないので、とても効果の高い練習になります。
学校選択問題の学校を志望している方は、受けた方が良いですね。
もちろん受検したら、そのままにしておくのではなく、解き直しをして、入試前に自分の弱点を克服しておきましょう。
時間を意識した練習ができる
入試問題を解くと、いかに時間との戦いかということがわかります。
時間が足りずに、全部解ききれなかったり、精度が悪かったりしてしまいます。
普段から時間を意識した練習が必要になりますが、自力でやろうとしてもなかなか上手くいきません。
しっかり時間を管理された北辰テストはとても良い練習になります。
しかし、いきなり北辰テストでどうにかしようとしてはいけません。北辰テストの前から、対策を練っておく必要があります。
大問ごとの制限時間、問題を解く順番(国語の作文から取り組むなど)、捨てる問題などを決めておき、実際に北辰テストでやってみましょう。これが時間を意識しれ実戦練習です。
受験校決定の参考資料になる
厳しい表現になりますが、受験生の中には「夢見ている受験生(保護者)」がいます。志望校判定が絶望的、偏差値が到達していない、それにも関わらず、「受かるかもしれない」と希望的観測で受験校を決めてしまう人は毎年何人か出会います。
「受験校を再検討されることを勧めます」とお伝えしても、厳しい受験を強行し、結果的に落ちてしまったというケースに何度も遭遇しています。
こういう時に数値的データがあると、多少落ち着いて受験校を考えることができます。それが北辰テスト1月の結果です。さすがに、入試まで残り1ヶ月となれば、現実的に考えることができます。
北辰テストは直近の偏差値を確認して、自分の学力を落ち着いて分析し、受験校を決定するための大切なツールです。ですから、1月まで北辰テストは受験した方が良いです。
しかし、注意点もあります。
公立高校の入試は、内申点も点数として加味されるので、北辰テストの結果だけで決めるのはリスクがあります。過去問題を解き、実際の内申点との合計点を出して、志望校の合格基準点に到達するかを見るのが最も本番とのギャップは少なくなります。
年度によって問題の難易度は異なるので、決定的な点数を出すのは難しいですが、大体のイメージを下記の記事で紹介しています。よかったら参考にしてください。
埼玉県高校受験攻略大全「塾の選び方から入試制度、勉強方法まで完全解説」
過去問題演習も忘れずに
北辰テストは重要ですが、過去問題演習も欠かせません。
北辰テストを受ける理由として説明しましたが、埼玉県の過去問題には限りがあります。そのため、他県の過去問題も勉強になるのでお勧めです。理科社会などの知識系は、問題形式などにこだわる必要はありません。
英語の長文は他県のものを読むとはすごく良い練習になります。(学校選択問題を対策するのであれば大阪府のC問題や東京都の自校作の英文などはレベルが高く、とても良い練習になります。)
北辰テストの対策と実際の受験と合わせて、過去問題を演習を繰り返すことで、実戦力と自分の知識の強化を行うことができます。
オススメの過去問題集は旺文社の全国高校入試問題正解です。5科目あるので、強化したい科目は是非使って見てください。
または、全国高校入試問題正解で気に入った都道府県の過去問題を使用するのもありですね。今は通販サイトでどこにいてもどこの都道府県の問題も買えますから。
筆者が家庭教師で受験生を担当していたときは、英語対策で東京都と大阪府は購入していました。
上記のものですね。
まとめ
北辰テストは受験料がかかりますが、受けることでのメリットは大きいので、公立高校が第一志望であれば1月まで受けることをお勧めします。
また、北辰テストも勉強の一部にすぎません。しっかりと計画を立てて、やるべきことを整理して取り組みましょう。
何をしたら良いかわからないという人は、以下の3学期の勉強方法を確認しておいてください。