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大学入試の現状
今、大学入試がかなり厳しくなっているということをご存知ですか?
大学を選ばないのであれば、どこかに入ることはできますが、いわゆる早慶上智やGMARCH(学習院大学、明治大学、青山大学、立教大学、中央大学、法政大学)、そして日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)に入るのがどんどん難しくなっています。
その理由は国の方針により、大学側は定員以上合格者を出してはいけなくなってしまったことがあげられます。
文部科学省は、大学が定員を大幅に超過して入学させた場合は「私立大学等経常費補助金」を交付しないとしたことが背景にあります。
例を挙げて説明します。
今まではある学部で100人の定員に対して、200人まで合格者を出して良かったのですが、上記の理由から合格者110人ほどになってしまいました。そうすると不合格者は90人増えてしまいます。
こうしたことから、各大学の倍率は以下のようになってしまいました。
早稲田大学法学部(一般入試)では2017年は4.7倍だったのが、2018年には6.1倍になりました。
東洋大学経営学部(一般入試)は2017年は5.6倍だったのが、2018年には7.0倍になりました。
数字を見ると、厳しさを実感しますね。
そしてこれは、首都圏の大学の文系学部のほとんどに適応されますから、入れる所がどんどん少なくなってしまいます。
こういったことから高校の合格実績にも変化が表れてきています。埼玉県でもトップの進学校である浦和高校や浦和第一女子高校でも、GMARCHの合格者が多くなりました。例年は東大に進学する生徒もいて、早慶上智に合格する生徒が多く、今年ほどGMARCHを受験する生徒は多くありませんでした。
しかし大学入試が難化したため、より安全策をとるために、こういった進学校でもGMARCHを多く受験するようになったと思われます。
そうすると当然、GMARCHを第一志望としていた学生たちは、偏差値の高いライバルが増えてしまいます。
少なくなった定員を、より偏差値の高いライバルと競うことになるので、それは厳しい結果になってしまいます。普通に高校生活を送るだけでは大学入試は難しく、一般入試を考えているなら相当量の勉強が必要になるでしょう。
大学入試のための準備
大学入試はとても厳しいことお伝えしてきましたが、準備次第では有利に進められるようになっているのも事実です。その準備についてお伝えします。
早期からの英語学習でライバルに差をつける
英語だけでも早期から手を付けておけば大分入試は楽になります。これも大学入試改革が理由となりますが、民間のテストを行ったり、英語4技能の重視したことにより、準備次第で差がつくようになりました。
民間テスト対策をしよう
大学入試では、英検などの民間のテストの結果で、入試の英語が優遇されます。
大学入試で活用できる民間テスト
「ケンブリッジ英検」「実用英語技能検定」「GTEC」「IELTS」「TEAP」「TOEFL」「TOEIC」
早い段階で優遇されるスコアをとっておけば、その他の科目に時間をかけることが出来ます。特に日本史や世界史などの暗記科目は時間をかけるほど力はつきます。
そしてこれらは複数回チャレンジ出来るものもあるので、一般入試と違いチャンスが多いのも魅力的です。
そして今の受験生を見ていると、この変化をチャンスととらえている人は少ないです。「なんかよくわからないからいいか・・・」といった学生が本当に多いです。
ですから、早くから対策すればライバルと差をつけることが出来ます。すでにこういった民間テストに向けた勉強を行う塾もたくさん出てきました。
周りがやっていない今こそチャンスです!
リスニングは長期計画で勉強しよう
英語4技能を重視することから、リスニングの重要性は増しています。英会話塾等に通っていて、リスニングは得意という人は、今後の入試はとても有利ですね。
リスニングが苦手という人も手を打っておかないといけません。センスで乗り切るのではなく、対策をする必要があります。覚えれば済むといったものでは無く、対策にはそれなりに時間がかかりますから、1年生から何かしら対策したほうが良いです。
予備校には通わず、英会話塾にだけ通い、志望校に合格したという例も聞いています。今後こういったパターンは増えると予想します。
そして、これは部活動を頑張りたい人に参考にしてほしいですね。
英会話は費用も高く、時間的にも地理的にも通いづらいと思われているかもしれませんが、今はネットを通して英会話のレッスン(オンライン英会話)を受けることが出来ます。
ネット環境さえあれば、好きな時間に、好きな場所で勉強できます。部活の休みが不定期でも、帰宅時間が遅くても、まだ学校の予定がわからなくても、このオンライン英会話なら安心です。これらをすでに導入している私立高校さえあります。
今のうちに、オンライン英会話で大学受験の準備を始めてみてはいかがでしょうか。
おススメのオンライン英会話
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まとめ
大学受験を目指す生徒は、
「英語の民間テストにチャレンジすべし」
「リスニング力を鍛えるべし」
この2つだけなら続けられそうな気がしませんか?ぜひ対策してみてください。
指定校推薦を理解しておく
指定校推薦とは、高校に大学の推薦枠があり、校内選考に通れば、その大学に進学することが出来る制度です。
そのため、一般入試のように1~3月のテストを受ける必要がないんです。
「楽じゃん!」と思った方、楽ではないですよ!
まず、学校によって基準となる評定平均があります。(評定平均とは、高校1年生から3年1学期までの通知表の点数の平均値です。)
「A大学B学部は5段階評価で3.8」といった基準をあり、まずこの基準を満たさなくてはいけません。そしてその後、複数人応募がある場合、校内会議で選考されます。この会議でも評定平均が高い方が有利ですし、意欲的に学習していたかなどもみられます。
つまり、最低条件として3年間学校の定期テストで点数をとり続けなくてはいけませんし、人気の推薦枠を狙うのであれば、ライバルに勝つための勉強を常にしていないといけません。
そう考えると、「部活動もやりたいから難しいかも」という人もいるでしょう。私もそれで指定校推薦を諦めた人間です。
ですが、今の入試では、考え方を改める必要がありそうです。まず、先に書いた通り、大学入試はかなり厳しいです。自分の想定している大学に受からない可能性があります。
ですが、指定校推薦では、定期テストでしっかり点数をとっていれば、安心して入試に挑むことが出来ますし、評定平均を上げるチャンスはいくらでもあるわけです。1年生でダメなら、2年生に挽回すれば良いですもんね。
そして、定期テストの方が一般入試より点数は取りやすいと思われます。(例外の先生もいるでしょうが)
というか、努力が反映されやすいですね。
実際に、指定校推薦の利用は多くなってきたと言われています。高校に入学したら、初めから一般入試と考えるのではなく、指定校推薦のことも考えて、定期テストに臨んでみてください。
さいごに
高校受験を終えたばかりの人には、もう次の勉強の話などいやかもしれませんが、大学入試はそう簡単にはいきません。
今のうちから少しでもやれることをやっておいたほうが、入試は有利に進められます。
それが、英語の勉強や定期テストです。
もちろん他に興味のある勉強があれば、積極的に取り組んでほしいと思います。数学の重要性も高くなってきてますから、文系学部を目指す人も数学は勉強しておいた方が良いですよ。
ぜひ、この記事を参考に高校生活のスケジュールを立ててみてください。