埼玉県高校入試

北辰テストと定期テストどっちが大事?【答えは「志望校による」です】

よく「北辰テストと定期テストではどちらの方が大切ですか」と質問されます。

よく聞く回答は、「どちらも大切です」だと思いますが、筆者はちょっと違います。もちろん理想は、どちらにも力を注ぐことです。

しかし、実際は進路選択次第で北辰テストと定期テストの重要性は異なってきます。この記事では、いくつかの進路選択のパターンを紹介するので、当てはまるものを探して、力の入れ方を考えてみてください。

どうしても勉強時間が取れない、やる気が起きないという人にぜひお読みいただきたいです。

この記事を書いた人

大学卒業後に埼玉県の中小規模の塾に就職し、勉強方法や受験のシステムを学ぶ。2年後には校舎の責任者を任され、3年後は最年少で統括部長に就任(校舎責任者も兼任)。新規出店や広報や人事の仕事もこなしながら、自校舎の合格実績と売り上げは会社トップを独占。

全国規模の大手企業の塾にスカウトされ転職。いきなり、大規模校舎の責任者(いわゆる教室長)を任される。それも、前任者が鬱でやめた後のゴタゴタ校舎・・・。なんとかその校舎の軌道を戻して退職。

10年以上塾の仕事に携わり、現在は別の仕事(塾の仕事ではない)をする。

私立高校を第一志望としている人

確約がない学校を志望している人

県内で言うと慶應義塾志木高校や早稲田本庄高校や立教新座高校、また、都内の私立高校を受ける人に確約の制度はありません。

確約とは↓

【埼玉県私立高校入試の仕組み】確約のもらい方「確約って何?」 「北辰テストを受けなくちゃいけないの?」 「内申点も関係するの?」 埼玉県の私立入試は少し複...

極論を言うと、このような私立高校を希望している人は、北辰テストの対策は必要ありません。また、定期テストの勉強の必要もありません。

理由は、これらの学校の受験では、その学校の用意した入試問題だけで合否が決まるからです。

埼玉県の入試は、北辰テストの偏差値で私立入試の合否が決まったり、学校の定期テストが大きく影響する内申点が公立入試の得点になったりするので、どちらも頑張ります。

確約のない学校については、その北辰テストや定期テストをいくら頑張っても、メリットはありません。その時間を各学校個別の対策に充てた方が合格する可能性が高まります。

(大学附属高校の推薦入試は内申点が重要ですのでご注意ください。)

ただ、これだけの学校を目指す人たちです。特別に対策をしなくても、学校の定期テストや北辰テストである程度の点数をとることは可能でしょう。

そして、いわゆる「おさえの学校」も必要です。埼玉県であれば確約をとっておけば安心あので、希望する学校の基準を満たすくらいは定期テストや北辰テストの勉強も頑張りましょう。

埼玉県で確約のある学校を第一志望とする人

確約で私立高校を決めてしまいたいと言う人は、自分の成績と私立高校の確約基準との相談になります。

このブログでも紹介していいますが、確約の基準は私立高校が「内申点だけ」「北辰偏差値だけ」「内申点と北辰偏差値の両方」といった3つのパターンで設けます。

「内申点と北辰偏差値の両方」のパターンの基準であれば、北辰テストと定期テスト両方で基準を満たす数値を取らなくてはいけません。しかし、仮に1学期の成績で内申点の基準を満たしているのであれば、北辰テストの方に力を注いでも良いですよね。

逆に、7月や9月の偏差値だけで基準がクリアできそうなのであれば、定期テスト対策だけに力を入れれば良くなります。

もちろん、両方満たしていない場合は、どちらもバランスよく勉強する必要があります。

さて次は、「内申点だけ」「北辰偏差値だけ」の基準を設けている私立高校です。

これらの学校は、まず、お勧めするのは「定期テスト重視」です。理由は、北辰テストに比べて範囲が決まっている定期テストの方が勉強しやすいからです。きちんと時間をとって、やるべきことをやったら、ある程度の点数は取れます。

しかし、80点から90点後半まで点数を上げなくてはいけない人や、どうしても学校のテストで点数が取れない(いくら点数がよくても内申点が上がらない)人は、北辰テストにも力を入れなくてはいけません。

また、北辰テストを使った確約の基準は2回の平均となっているので、1回いい偏差値が取れた場合は、北辰テストで確約を狙いに行ってもいいと思います。

公立高校を第一志望としている人

成績の状況や月によって、定期テストが優先した方が良いことがあります。

北辰テストも大事では!?と思っている人もいると思います。

その理由は、偏差値で志望校が決まる、公立入試の実戦練習になる、私立高校の確約をとるといったところですね。その通りです。北辰対策も大事です。

そのため、実際は定期テスト対策をしつつ、北辰テスト対策をするといった考え方になります。

しかし、忘れてはいけないことを2点紹介します。

①定期テストの点数が内申点を決め、内申点が公立入試の点数になること

北辰テストの結果は入試の合否には関わりません。しかし、定期テストの点数は受験に直接関わります。当然、内申点に関わる授業態度や提出物、授業中に行われるディスカッションや振り返りシートも真面目に取り組みましょう。

②内申点だけで確約が取れる私立高校もある

前述した通り、確約は内申点だけの基準もあるので、北辰テスト一辺倒になる必要はありません。しかし、偏差値の基準クリアを必要とする私立高校もあるのでご注意ください。

この2点を考えると、北辰テスト対策より定期テスト対策の方が重要な人もいるでしょう。

しかし、北辰テストも大事であることは間違いありません。毎月受けた方が良いです。定期テストのある月だけは定期テストの勉強に全力で取り組み、それ以外の月は北辰テストの勉強もするといったように、スケジュールを確認しながら、両方の対策を行えるようにしましょう。